ニセ科学に科学のメス

 朝日新聞夕刊に貴重な記事が出ていたので、思い切って引用。

ニセ科学に科学のメス
物理学会 無視から対応へ転換

 日本物理学会(約1万8千人)が3月に松山市の愛媛大で開く学会で、「ニセ科学」について議論する。これまでは「相手にしない」姿勢だったが、「社会的な影響は無視できない」として、シンポジウムを開いてどう対応すべきか考える。研究者が集まる学会の場でニセ科学がとりあげられるのは珍しい。

 シンポを企画した田崎晴明学習院大教授(統計物理学)によると、最近のニセ科学は「科学らしさ」を装っている場合が多く、「科学」として信じてしまう場合が少なくない。

 ニセ科学に詳しい菊池誠・大阪大教授(同)によると、「水に優しい言葉をかけると美しい結晶ができる」などとする珍説が、小学校の授業で紹介されている。

 シンポは学会最終日の3月30日に開催。「『ニセ科学』とどう向き合っていくか?」をテーマに、根拠がはっきりしない「健康にいい水」などの実例を紹介し、それらを生み出した社会的要因を考える。

 田崎さんは「ニセ科学は物理現象にかかわるものが多い。物理学者がきちんと批判していくことは重要だ」と強調。日本物理学会佐藤勝彦会長(東京大教授)は「ニセ科学を批判し、社会に科学的な考え方を広めるのは学会の重要な任務の一つだ」と話す。

朝日新聞2006年1月5日夕刊)

 物理学会でこのシンポジウムが開催されるのは知ってたけど、まさか新聞で取り上げられるとは思ってなかった。贅沢を言えば朝刊のほうがよかったんだけど、ほんとに贅沢な話だな。こういう記事は他紙もどんどん書いてほしい。記事にも出てる水伝の話なんかは、気象屋の自分にも微妙にかかわるところであるし。

 そして何よりも今までロムって来たkikulogの菊池さんが出てたのがちょっとうれしい。がんばってる人なので。そしてこっそりトラックバックしちゃえー*1

*1:こっそりじゃないとか言う突っ込み禁止!