教育しない親のわがまま

 【広島県民会議が放送自粛要請】より。

 青少年育成広島県民会議(上田宗冏会長)は二日、青少年の育成上、「特に好ましくない」としてテレビ番組七つを挙げ、放送自粛を求める要請文を民放テレビ局と番組スポンサーに送ると記者会見で明らかにした。

 県民会議は昨年六月、広島など県内四市で小中高生や保護者らにアンケートし千三十六人分を回収。ほぼ同時期に、母親でつくる市民団体が午後六〜十一時の全番組を視聴。双方の結果を「総合判断」して選んだ。

 そんなのは家庭の教育で対応してください。わざわざテレビ局に対して請願することでもないだろう。子供が言うことを聞かないから学校の先生に「先生からも言ってやってください」とお願いするようなものだ。これよりもたちが悪いかもしれない。「好ましくない」と思うなら見せなきゃいいんだ。自分が手をかける代わりにテレビに任せておいて、そのくせ好ましくないから自粛せよと言うのはあまりにもわがまますぎる。

 共働きで相手ができないと言う方もいらっしゃるだろう。でもそれが理由にはならない。世の中にはVHSという便利なものがあるのだから、好ましいと思われる番組を流し続ければいい。環境映像とか。それでも子供が勝手にいじるからと言うのなら、いっそのことテレビを撤去して(もしくは親の外出中はアダプタを取り上げて)ラジオを聞かせるなり本を読ませるなりすればいい。

 子供が友達の話題について行けなくなるとおっしゃる方もいらっしゃるかもしれない。でもそれもまた理由にはならない。一緒に「好ましくない」テレビを見て、反面教師にしてやればいいのだ。「こんな下品なことはしちゃいけない」とか。メディアリテラシーの教育である。それでも下品になるのなら他の原因を探るべきだろう。

 県民会議は、PTAや青年会議所など約九百六十の団体・個人で構成。事務局は県青少年室に置き、県は本年度、事業費の約六割の約二千五百万円を補助している。

 “母親でつくる市民団体が午後六〜十一時の全番組を視聴”するぐらいの時間が余ってるのなら、もっとやるべきことはあるだろう。世の中の役に立っているという正義感でもあるのだろうが、何のことはないただの迷惑である。第一データの取り方が恣意的過ぎて笑える。税金の無駄遣いだから、広島県も見直したほうがいいと思う。

 ゲームセンターのレースゲームで運転技術を磨いたという男子生徒は「本物の車に乗り、スリルを味わいたかった」と供述している。
(【ゲームで腕磨き公道で100キロ…中3暴走6人けが : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)】)

 現実と虚構を区別できなかった中学生たち。良心ある親ならば、こういう子達に、ゲームはゲーム、現実は現実と「教育」してあげてから死んで欲しいです。